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日常食ではある「パン」ですが、日本において、パンだけで日常を彩るのは難しいものです。だからこそ、わざわざシュクレクールに買い物に来てくださる皆さんの「パン以外の日常」も、美味しく楽しく豊になるお手伝いをさせていただければと思います。滅多に使わないものではなく、なるべく身近な物。作り手の想いや背景を感じられる信頼できる物。安心で安全で、抜群に美味しい。扱わせていただく僕たちも、いつも「負けないように頑張らなきゃ」と思わせてもらう逸品ばかりです。僕たちは、自分たちで摂ったもの以外で身体を形成することが出来ません。どんなものを自分たちに与えれば、心と身体が喜ぶのか。そんな大切なことと本気で向き合ってる作り手ばかりです。一度、味に、想いに、触れてみてください。
梶田商店
愛媛県大洲市の風土記に、創業1874年(明治7年)と記されていますが、実際にはもっと前より醤油屋を創業していたと考えられる老舗の醤油蔵。現在、原料の仕入れから製造まで醤油づくりにおける全ての工程を全量自社で行う醤油蔵は全国を見てもごく僅かになりましたが、そのごく僅かな醤油蔵の一つでもあります。100%自社醸造された醤油は、全ての諸味を酵母添加も酵素添加も行わず、ステンレスやホーロー性、塩化ビニール製のタンクで醸造6ヶ月というスピード生産が当たり前になってる昨今、100年以上も受け継がれてきた杉桶で一年半という長期醸造を行い、掟を守りながら醸しています。その滑らかで豊潤な醤油は、使えばすぐに違いが分かります。料理も勝手に一段二段レベルを上げてくれるでしょう。
現在、僕と同い年の梶田家13代泰嗣くんが社長に就任し、新たな歴史を紡ぎ繋ごうとしています。僕ら消費者も、何を選び、何を未来へ繋ぐのか、責任ある選択をして行かなくてはいけませんね。
金七商店
スーパーなどで小売されている鰹削り節の80%以上が、製造日数が20日前後と早く量産ができる荒節を使用してるそうです。鹿児島県枕崎市にある金七商店さんのクラシック節は、6ヶ月もの歳月と手間暇と、菌の付着の安定の為にクラシックを聴かせると言った溢れる愛情をかけて作られています。その品質は、農林水産大臣賞受賞暦も保証しています。今や、子供はパックに入った削り節を魚だと知らない子もいるようですし、親も知識として「鰹」だと知ってはいる程度。日本古来の天然調味料が持つ本来の美味しさを、このクラシック節を通じて知ってもらえたら嬉しいです。日本人でありながら知らないことばかりだった鰹節、金七商店の瀬崎さんを知ったことをきっかけに、枕崎まで行ってきたブログもどうぞご覧ください。
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河原酢造
福井県大野市にある、文政6年創業の河原(こうばら)酢造さん。全国の酢造メーカーさんの多くが醸造アルコールからの酢造りや、もはや大手さんから酢自体を買って販売してるところもある中、有機米から自分たちで育て、それを自社でお酒にし(全国に5軒もないとか)、更に3ヶ月かかる静置発酵(モーターによる攪拌だと数時間で出来上がります)を用いて、大切に作られたお酢です。ツンと来ない、優しく柔らかい酸と旨みは、何の料理とも相性が良いと思います。
塩炊き屋
長崎県平戸にある、国立公園のすぐ側。今井さんが全国の海岸線をバイクで走って見つけた「鹿島浜」。綺麗な海はもちろん、豊かな緑があるから、ミネラル豊富な海塩が作れるんです。海水を汲み上げ、濃度を7倍ほどに濃くした「かんすい」を作り、ただひたすら鉄釜で炊くのみ。「『塩』でしかないんです。なんか特別なものを作ってるように思われがちですが、単に『塩』を作る為の作業をしてるだけなんです。」と話す今井さんの塩は、春はまろやかに、冬になるにつれ、少し辛さが強くなる。海が、そのまま塩になっています。
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たねのわ搾油所
「塩炊き屋」さんから紹介していただいた、「たねのわ搾油所」さん。2017年、ご夫婦お二人で平戸で搾油所を開業されました。薪窯を使って丁寧に焙煎し、70年前に作られた圧搾機でガタゴトゆっくり圧をかけて搾り出す、全国でも数少ない搾油所なんです。その製法は、電気モーターを使ってること以外は江戸時代と変わりません。「国産原料100%」というフレーズはよく耳にしますが、昔は国内自給率100%だった菜種も、今では0.04%まで落ちているそう。そんな貴重な菜種から手間暇かけて搾油された菜種油は、脱臭、脱色も行わず、酸化防止剤や保存料も一切使用していません。加熱による水分調整もしてない搾ったままの油は、ビタミンEやオレイン酸が多く含まれ、酸化し難いので揚げ物でも繰り返し使えてしまいます。その油も最後は炒め油などに使えるという、とっても身体に優しく且つ、とってもエコな油なんです。何に使っても邪魔しない、サラッとしてフワッと優しい香りのする菜種油。ぜひ、一度使ってみてください。胡麻油も超おすすめです!
てしま天日塩ファーム
塩の一大産地だった瀬戸内地方の豊島(てしま)にて、太陽と風の力だけで作られる天日塩。東京のFMラジオのディレクターだった門脇さんが、取材で豊島に訪れたことをきっかけに魅せられ移住。その2年後に「今となっては必然でした」と、高知にて塩づくりを学び、神子ヶ浜(みこがはま)に製塩施設を構えます。この海の青さと島々の景色、その風土と共に暮らし作られる門脇さんの大らかな天日塩。味と粒度の違う「夏しお」と「冬しお」をお楽しみください。
おきなわ Bee Happy
沖縄の屋我地島にて営まれている「おきなわ Bee Happy」の三浦さん。季節ごとのに採れたての蜂蜜を届けてくれます。一年で一番分かりやすく「沖縄っぽい」と感じる「シークワーサーの花」の蜂蜜や、蜜蜂が寒くて活発に動かなくなる本州では採れにくい、珍しい「冬の蜂蜜」など、見たり行ったり出来ない現地の背景ごと瓶に詰まって届いているような気がしてます。余分なものは一切入っておらず、ピュアに蜂さんが集めた花の蜜の味、食べ口がさらっとしてて後口がすっきりしてるのも特徴です。もちろん加熱処理もしてませんので、中の酵素も生きています。あったかいところに長く放置して油断してると、膨張して破裂することがあるのでご注意ください。「そのままをいただく」には、食べ手の知識も大切になってくることは、ご了承くださいね。
喜界島 寿の粗糖
喜界島は、奄美大島の東方22km 、鹿児島県と沖縄本島のちょうど真ん中あたりの海上に位置する、隆起サンゴ礁を起源とする石灰岩で出来た島です。この地で育ったサトウキビ100%で出来た、粗糖。食べると「旨っ・・・」って言葉にしてしまうくらい、コクがあり分かりやすく「美味しい」。地元の島民のみなさんは「ミリンいらず」と呼び、煮物や料理に広く使ってるんだそうです。成分には微量ですが、水分、たんぱく質、灰分、ナトリウム、塩分、カルシウム、鉄など、さまざまな成分が含まれています。これらの「雑味」を取り除いていって白く精製されたものが上白糖やグラニュー糖になっていきます。精製されてないものの利点は、消化がゆっくりされること。血糖値の上がり下がりが緩やかに行われ、吸収に時間がかかる分、少しの糖分で長い時間カラダを元気に保ってくれるそうです。お菓子や料理、もちろんパン作りにも、とても良い風味を与えてくれる喜界島の粗糖。これを使って作ったものって、なんだかあったかい風味になってくれます。
フォーデライト
アフリカの南東に浮かぶ島「マダガスカル」で、フランスから移住した女性が、マダガスカルの大自然に育まれた個性的で多様なフルーツや鮮烈な風味を持つスパイスなどを組み合わせ、全て手作りで製造しているコンフィチュールです。このベルナデッテ・デ・ラベルネッテのコンフィチュールは、収穫期により味の違う果実を見極める為、受注量が増えた今でも、1回にわずか1kg~3kgずつ銅鍋で作られています。このような、商品に対して真摯に向き合う姿勢や、そもそものマダガスカルのフルーツやスパイスのポテンシャルの高さ、知ってる素材でも一味も二味も違います。そして何より、このコンフィチュールを取り扱わせてもらってるのは、信頼のおけるフォーデライトの笠井ご夫妻あってのこと。商品や生産者に限らず、それを販売してる僕たちに対してもリスペクトが半端ないです。コンフィチュールに限らず、笠井さんの商品なら間違いないので、ぜひ他の商品もHPから覗いてみてください。
グッドモーニングファーム
阪急百貨店の「愛媛物産展」みたいな催しに、梶田商店の梶田くんに会いに行った際、瓶にプリントされてるかのように色鮮やかに敷き詰められたブラッドオレンジに目を奪われました。他の瓶を見ても、野菜のピクルスだって本当に丁寧に敷き詰められていました。もう、それだけで、どれだけ素材を大切にしてるのかが伝わって来て、そこにいた代表の齋藤さんに、「畑見に行ってもいいですか?」と聞いてました。こちらの商品は、齋藤さんの地元愛媛産が使用され、旬の野菜や果物を追いかけながら製造されてる為、四季折々のラインナップが楽しめます。パッと目を惹く色彩のものでも、保存料、着色料、香料など一切使っておらず、自然の味をなるべくそのまま届けようと、強い風味づけもしていません。ファンも多く、瞬く間に有名店舗さんにも並べてもらえるようになった逸品を、是非、皆さんの食卓にも。パンと相性の良い商品が多いのも嬉しいところです。
コチ ブリュワリー
岡山の備前市で、妹尾さんが一人で作る「ナチュラルビール」。環境や身体に優しい材料を選び、森に囲まれた醸造所で、空気中から自然採取した酵母で発酵を行います。炭酸ガスを注入せず無濾過のまま瓶詰めされた瓶内二次発酵によって、心地よいガスが生まれ風味や香りも熟成されていきます。ベルギーで影響を受けたという「自由なビール」は、飲むシチュエーションも合わせる食事も、ビールというより「自然派ワイン」だと思ってもらった方が、「あぁ・・・、なるほど」と合点が行くと思います。kotiとは、「故知」と「胡地」の二つから付けた名前だそうです。その説明から始まるHPの妹尾さんの文章がとてもとても優しく清々しいので、是非読んでみてください。きっと、このビールも飲んでみたくなるはずです。
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